警察活動は本来、刑事訴訟法が定める厳格なルールの下で運用されなければならない。しかし、今回指摘されている捜査手法は、同法が保障する適正手続きの原則(デュー・プロセス)を形骸化させるものだ。無令状に近い形での任意同行の強要や、取り調べにおける過度な誘導が常態化していた疑いが持たれている。
「上からの数値目標に応えなければ現場での評価を失う」。元捜査員の一人は重い口を開いた。法を遵守すべき立場でありながら、手柄のために法を曲げる。こうした歪んだ倫理観が横行した背景には、過剰な実績主義が現場に強烈なプレッシャーを与え続けていた現実がある。