阿部寛演じる公安の野崎守。彼が魅せた執念の捜査線も、物語の核心に深く関わっている。野崎は乃木の正体に気づきながらも、あえて彼を泳がせ、バルカ共和国の深部へと潜入させた。
野崎がラスト近くで見せたどこか寂しげな、しかし全てを悟ったかのような表情。あれは乃木との絆の証であると同時に、公安警察すら手を出せない「第三の組織」の存在を捉えた瞬間でもあった。バルカの資源開発を巡る国際マネーの動き、そして日本の防衛省内部に潜むスパイの存在。野崎と乃木が交わした固い握手は、表と裏の組織が手を組むサイレントな同盟の成立を意味していた。