グッズによる物理的な固定は対症療法に過ぎません。口が開く根本的な原因である舌の筋力低下を解消するための口呼吸を治す方法として、医学的にも広く推奨されているのが「口腔筋機能療法(MFT)」です。その代表格である「あいうべ体操」は、誰でも器具なしで実践できる確実な筋トレ手法です。
みらいクリニック院長の今井一彰医師が考案したあいうべ体操のやり方は、以下の4つの動作を1セットとして行います。
- 「あー」と口を大きく開く:喉の奥が見えるくらい、縦に大きく口を開けて1秒キープ。
- 「いー」と口を横に広げる:前歯が見えるよう、首筋に筋が立つくらい左右に強く引いて1秒キープ。
- 「うー」と唇を突き出す:唇をタコのように前に強く突き出して1秒キープ。
- 「べー」と舌を下に突き出す:顎先を目指すイメージで、舌を思い切り下へ伸ばして1秒キープ。
この一連の流れを「1日30セット(食後や入浴時など10セット×3回)」を目安に毎日行います。大声を出す必要はなく、息を吐きながら筋肉を限界まで動かすことがポイントです。継続することで舌骨筋群や口輪筋が鍛えられ、就寝中も舌が自然と上顎に吸い付くようになり、無意識の開口が消失していきます。
あわせて実践したいのが鼻づまりの睡眠改善策です。就寝前の入浴で十分に蒸気を吸い込むほか、電子レンジで温めた蒸しタオルを鼻の付け根に2〜3分当てることで、鼻粘膜の血流が改善し一時的な鼻閉が劇的に緩和されます。また、生理食塩水を用いた就寝前の「鼻うがい」は、鼻腔内のアレルゲンや分泌物を洗い流し、夜間の鼻腔通気性を確保する上で極めて有効な習慣です。