ドライヤーの背面や側面にある吸込口は、周囲の空気を強力に吸い込んでヒーターで加熱し、前方へ送り出す構造になっています。このとき、空気と一緒に浮遊するハウスダスト、衣類の繊維、抜けた髪の毛、スタイリング剤の微粒子などを大量に吸い込みます。金網やフィルターに付着した汚れを放置すると、以下のような致命的なトラブルが連鎖します。
第一の症状が風量の低下と本体の異常過熱です。空気の通り道が塞がれると内部のファンが十分な風を送り出せなくなり、熱が内部にこもります。安全装置(サーモスタットや温度ヒューズ)が作動して勝手に電源が切れる現象は、本体が限界を迎えている危険信号です。
第二の症状がドライヤーの焦げ臭いにおいや火花の発生です。吸込口の隙間をすり抜けた微細な綿ボコリが高温の電熱線(ニクロム線ヒーター)に触れると、瞬時に焦げて異臭を放ちます。東京消防庁の火災統計でも、家電製品のホコリ堆積によるトラッキングや過熱発火は毎年のように報告されており、単なるお手入れ不足が深刻なドライヤー火事原因へ直結することが実証されています。