GOTOMALLに一歩足を踏み入れると、店頭にずらりと並ぶ「10,000W(マノン)」のプライスカードに誰もが圧倒されます。ブラウス、スラックス、ニット、トレンドのワンピースまでもが日本のファストファッションを大きく下回る価格で手に入る背景には、ソウルならではの強固なアパレル流通システムが存在します。
最大の理由は、巨大卸売拠点である東大門ファッション市場からの直接仕入れです。GOTOMALLの多くのショップオーナーは、毎晩東大門で新作を買い付け、翌朝には店頭へ並べるダイレクトなルートを確立しています。中間マージンが極限まで削られているうえ、同業者が数百店舗も横並びで競合しているため、価格競争が自然と発生し、薄利多売のビジネスモデルが定着しました。
また、「安かろう悪かろう」という噂については、半分正解で半分は誤解と言えます。大量生産のノーブランド品が中心のため、縫製の甘さや裏地の有無などアイテムごとの個体差は確かに存在します。しかし、現地で入念に生地の質感やファスナーの滑りをチェックして選べば、日本のセレクトショップで数倍の価格で販売されているものと同等クオリティのアイテムを掘り出すことが可能です。この「宝探し感覚」こそが、高速ターミナル地下街買い物の最大の醍醐味となっています。