どれほどシステムが進化しても、相手が「紙」である以上、物理的なトラブルは避けられない。ATMの読取部で発生するエラーの大半は、用紙のシワ、破れ、そして折り目によるものだ。財布の中で四つ折りにされていた取扱票や、雨に濡れて波打った用紙は、高精度なセンサーの天敵である。機械に挿入する前に、机の角などでシワをしっかりと伸ばしておく一手間を惜しんではならない。
もう一つの盲点は、感熱紙や受取証部分の切り離しミスだ。ミシン目で雑にちぎられた取扱票は、縁の毛羽立ちが原因で搬送路に引っかかりやすい。挿入の向き(表裏と上下)を画面の指示と厳密に一致させ、用紙が完全に引き込まれるまで手を離す。機械が発行する払込票兼受領証は、決済が正常に完了した唯一の法的証明となる。印字が消えにくい場所に大切に保管するまでが、一連の決済プロセスだと心得るべきだ。