バッテリーが異常な熱を帯び、充電の減りが目に見えて早くなる。画面に見覚えのないポップアップが執拗に表示され、操作をブロックする。これらは端末内部で悪意あるコードが暴れ回っている典型的な兆候だ。しかし、さらに不気味なのは「何事も起きていないように見える」ケースである。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が警鐘を鳴らすように、近年のモバイルセキュリティを脅かす攻撃は潜伏型が主流だ。深夜、就寝中にギガ単位のデータ通信が行われていたり、SMS送信履歴に身に覚えのない海外宛てのメッセージが並んでいたりする。知らぬ間にスマートフォンがボットネットの末端に組み込まれ、他者へのサイバー攻撃の踏み台に仕立て上げられていることすら珍しくない。