インターネット上のアーカイブや当時の口コミ・評判を調査すると、足利健康ランドに対する熱烈な支持と独特のカルチャーが浮かび上がってきます。
特に多くのファンが口を揃えて絶賛していたのが「漢方励明薬湯(れいめいやくとう)」です。生薬が濃厚に溶け込んだ独特の赤褐色の湯は、入浴して数分で肌がピリピリとするほどの強い刺激があり、「神経痛や肩こり、冷え性に抜群の効果がある」「この薬湯に入らないと調子が出ない」と、熱心な常連客が毎日のように通い詰めていました。
また、広々とした高温サウナとキンキンに冷えた水風呂のコンビネーションは、昨今のサウナブームが本格化する以前から玄人サウナーたちに高く評価されていました。風呂上がりに館内着を着て大広間で楽しむ生ビールと大衆料理、週末に開催されていた大衆演劇や演歌歌手のステージショーは、まさに昭和から平成へと受け継がれた日本の「健康ランド文化」そのものでした。
一方で、末期には「施設のあちこちで老朽化が目立つ」「リクライニングシートのテレビが壊れていた」といった設備のくたびれ感を指摘するレビューも見受けられ、維持管理の限界が現場の随所に現れていたことも事実です。