世界的な鉄鋼業の環境は、決して順風満帆とは言えない。最大生産国である中国の不動産不況に起因する過剰生産と、安価な鋼材の輸出ラッシュは、日本企業の採算性を直撃している。2026年に向けた業績予想についても、単体での高付加価値化推進だけではカバーしきれない原料価格の高騰が影を落とす。
だが、構造改革の手は緩んでいない。高炉の休止と高機能鋼材への特化、さらには脱炭素に向けたグリーンスチール投資など、長期的成長の芽は確実に撒かれている。短期的な市況低迷に悲観する掲示板の声に対し、長期保有を前提とする投資家からは「製造業の基礎を支える構造改革の成果はこれから現れる」と粘り強く支持する声も根強い。