岩松了の生年月日は1952年5月9日、長崎県川棚町の出身です。上京後は東京外国語大学外国語学部ロシア語学科に進学したものの、演劇の魅力に取り憑かれて中退。自由劇場などを経て、柄本明らとともに劇団東京乾電池の結成に参加したことが、その後の表現活動の大きな転換点となりました。
岩松了の若い頃は、必ずしも順風満帆なエリートコースではありませんでした。東京乾電池時代に台本執筆を任されたことを契機に本格的な劇作を始め、生々しい会話劇や人間の滑稽さを浮き彫りにする独特の作劇スタイルを確立していきます。試行錯誤を重ねながら積み上げた現場での経験が、のちに演劇界の最高峰へと駆け上がる強靭なバックボーンとなりました。