フジテレビ制作陣がドラマ『好きな人がいること』の主題歌に求めたのは、湘南の潮風を感じさせるフレッシュさと、不器用ながらもまっすぐに恋へ立ち向かうヒロイン・櫻井美咲の心情をダイレクトに後押しする弾けたポップネスでした。当時、KARAを脱退後に日本で本格的な女優活動を展開していた知英が、アーティスト「JY」として抜擢された背景には、プロデューサー陣の確固たる戦略が存在しました。
制作関係者の証言によると、決め手となったのは知英が持つ卓越した国際的ボーカル表現力と、誰もが応援したくなるポジティブなパブリックイメージです。ドラマのプロデュースを手掛けた藤野良太氏をはじめとするチームは、恋に不器用な主人公の背中を押すアンセムとして、JYの透明感と芯の強さを兼ね備えた歌声が不可欠であると判断しました。
楽曲の制作にあたっては、数々のヒットソングを生み出してきた音楽プロデューサー・山本加津彦氏とJYがタッグを結成。JY自身も作詞の段階から積極的にディスカッションへ参加し、自身の恋愛観や女性ならではの細やかな感情の揺らぎを言葉に落とし込みました。単なるタイアップの枠組みを超え、ドラマの脚本と楽曲制作が完全にシンクロしながら進行したことこそが、視聴者の感情移入を決定づける要因となりました。