本作のクオリティを支える根幹には、長年シリーズを牽引してきたキャストとスタッフの並々ならぬ情熱がある。サトシを演じる松本梨香は、過酷な運命に立ち向かう少年の情熱と葛藤を、迫真のボイスパフォーマンスで表現した。極限状態での叫びやビクティニへの温かな眼差しは、観る者の胸を強く打つ。
また、メガホンをとった湯山邦彦監督の演出手腕も見逃せない。ダイナミックな構図で捉えられたファンタジー・アクションシーンと、細やかな心理描写のバランスは絶妙の一言に尽きる。緻密に計算されたコンテと圧倒的な作画枚数によって生み出された迫力のバトルシーンは、現在のアニメーション技術の視点から見ても圧倒的なクオリティを誇っている。