東京・渋谷のレコードショップから、ロンドンのクラブシーン、さらには海外ストリーマーの日常にまで届く旋律。今や世界規模で愛される昭和歌謡ムーブメントは、一時的なブームの域を完全に脱している。特にストリーミング市場での伸びは著しく、公式音源が世界配信されるやいなや、Spotifyのバイラルチャートに往年の名曲が突如として浮上する光景も珍しくなくなった。
ワーナーミュージック・ジャパンに保管されている膨大なマスターテープがハイレゾ音源として世界へ開放されたことで、当時のアナログ録音ならではの芳醇な響きがそのまま蘇った。耳の肥えた海外の音楽ファンや若きクリエイターたちが、その緻密なアレンジと圧倒的な演奏力に息をのむ。グローバルな音楽シーンにおいて、日本の歌謡史が誇る美学が今まさに再発見されているのだ。