7119は本当に役に立たない?繋がらない真相と医師が明かす救急の新常識

7119は本当に役に立たない?繋がらない真相と医師が明かす救急の新常識

7119は本当に役に立たない?繋がらない真相と医師が明かす救急の新常識について重要なポイントを解説いたします。詳細な分析をお届けします。

「電話しても待たされるだけで意味がない」という批判の最大の要因は、まず回線の混雑にある。深夜帯や休日、インフルエンザなどの感染症流行期には相談件数が爆発的に跳ね上がる。オペレーターや相談員を増員しても、1件あたりの問診に5〜10分を要するため、どうしてもコール待ちが発生してしまうのが実情だ。

さらに利用者が抱く「落とし穴」は、この電話口で行われる行為の性質にある。都内の救命救急センターに勤務する救急医は次のように打ち明ける。

「電話相談は『診察室』ではありません。医師法第20条(無診察治療等の禁止)があるため、電話越しに確定診断を出したり、『この病気だから大丈夫です』と太鼓判を押したりすることは法的に不可能なのです。提供できるのは、あくまで緊急性の有無を振り分けるトリアージ判断と、受診可能な医療機関の案内にとどまります」

「大丈夫と言ってほしかった」「薬の指示をしてほしかった」という安心を求める心理に対して、窓口が提示できるのは「今すぐ救急車を呼ぶべきか、朝まで待てるか」という冷徹なリスク判定である。この目的のズレこそが、相談者に「冷たい」「役に立たなかった」と感じさせる元凶となっている。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。