ここ数年のキャスティングにおける最大のトピックは、間違いなく桂宮治、春風亭一之輔、そして立川晴の輔の電撃加入劇だろう。とりわけ一之輔の抜擢が報じられた際、演芸界には激震が走った。年間900席近くの高座を務める当代のスターが、多忙を極める日曜夕方の全国ネット番組にレギュラー出演するなど、誰が予想しただろうか。
この大胆な人事の背景には、伝統ある落語の面白さを純粋な話芸として現代に再定義したいという番組制作サイドの強い意志があった。宮治の爆発力あるキャラクターで番組のトーンを若返らせ、一之輔の研ぎ澄まされたセンスで知的な緊張感を与える。さらに、立川流からの抜擢となった晴の輔が安定感ある技術で間を埋める。この3段階の補強によって、番組はマンネリという名の宿命を鮮やかに打破してみせた。