ロットワイラーが「危険犬種」と恐れられる最大の理由は、万が一事故が起きた際の破壊力の大きさにあります。動物生理学の研究データによると、ロットワイラーの噛む力(咬合力)は約328PSI(重量ポンド毎平方インチ)に達し、これはジャーマン・シェパードやピットブルをも上回る数値です。この強力な顎と筋肉質な体躯が、「一度暴走したら止められない」という恐怖心を生み出しています。
しかし、日本警察犬協会指定犬種や各国のドッグトレーナー協会の現場記録を検証すると、ロットワイラーが理由もなく突然他者を襲撃するケースは極めて稀です。事故の原因を深掘りすると、そのほぼ100%が「過度な隔離によるストレス」「誤った防衛本能の刺激」「幼少期の社会化不足」といった飼い主側の育成環境に起因しています。
もともとドイツのロットワイル地方で牛追い犬や荷車の牽引、牧民の護衛として活躍してきた歴史を持つ彼らは、高い防衛本能と冷静な判断力を備えています。「見知らぬ侵入者から家族を守る」という大型犬・警備犬としての優れた特徴が、不十分な管理下で暴走したときにのみ、重大な事故へと直結してしまうのが危険性議論の核心です。