鼻のトラブルにおいて最も回避すべき事態は、専門治療が必要な疾患をセルフケアでこじらせることです。臨床現場でのガイドラインを基に、直ちに耳鼻咽喉科を受診すべき危険度チェックシートを提示します。
【危険度チェック】以下の兆候があれば即日〜翌日中に受診を
- 顔面への波及:小鼻の外側、上唇、頬にまで腫れや赤みが広がり、熱を持っている。
- 全身症状の併発:37.5℃以上の発熱、悪寒、頭痛、首のリンパ節の腫れがある。
- 強い自発痛:触れなくても患部がズキズキと激しく脈打つように痛み、夜間眠れない。
- 視覚の異常:まぶたの腫れ、ものが二重に見える、眼球の奥が痛む(※頭蓋内・眼窩感染の緊急兆候)。
- 難治性のしこり:強い痛みはないが硬いしこりが2週間以上消えない、あるいは徐々に大きくなっている。
- 持続的な出血:鼻をかむたびに同じ側の鼻から鮮血が出る、または膿混じりの悪臭を放つ鼻汁が続く。
耳鼻咽喉科における専門治療では、患部の局所清拭に加え、原因菌を特定するための細菌培養同定検査、そして組織深部まで確実に届く経口抗生物質の処方が行われます。排膿が必要なほど巨大化した「せつ」に対しては、局所麻酔下での微小切開による排膿処置が選択され、これにより痛みは劇的に軽快します。「たかが鼻のできもの」と躊躇せず、専門医のスコープ診断を受けることが、顔の醜形や重篤な合併症を防ぐ唯一の確実な道です。