オフシーズンの契約更改の場において、フロントと交わされた熱い議論。その中心にあったのは、チームの主柱としての自覚と、さらなる高みを目指すための明確な自己変革プランだった。大幅昇給を勝ち取った席上で見せた引き締まった表情の裏には、投球フォームの根本的な見直しという大きな決断が隠されていた。
従来の独特なアーム投げ気味のスリークォーターから、下半身主導の体重移動をより効率化させた新フォームへ。リリースポイントをわずかに前に押し出すことで、打者からボールの出どころを見えにくくし、球速以上の体感速度を生み出す細工が施された。「現状維持は後退でしかない」と語る本人の言葉通り、長丁場のペナントレースを投げ抜くスタミナロスを防ぎつつ、故障リスクを最小限に抑えるための緻密なアップデートだ。