厳格な山岳信仰の場がなぜ、不気味な心霊スポットとして消費されるようになったのか。その起爆剤となったのは、近年のデジタルメディア環境の急激な変化だ。
特にYouTubeに投稿された無数の心霊探索動画や、Amazon Prime Videoなどの動画配信プラットフォームで話題を集めた映画『三茶のポルターガイスト』をはじめとするオカルト・ホラー・ドキュメンタリー作品の隆盛が、人々の恐怖心を刺激した。デジタルメディア出版やWEB記事の煽情的な見出しが廃墟化した社殿のビジュアルと合致し、ネット空間で増幅された「禁足地伝説」が独り歩きを始めたのである。