国内女子ツアーの歴史を振り返ると、数々の名選手の後ろには常に「名参謀」と呼ばれるカリスマキャディの姿がありました。彼らは独自のコース分析力と、選手の長所を極限まで引き出すメンタル術を武器に、多くのタイトルを手繰り寄せてきました。
たとえば、数々のトッププロを賞金女王へと導いた実績を持つ清水重憲氏は、徹底したデータ重視のマネジメントと冷静沈着なサポートで知られる業界の第一人者です。上田桃子選手やイ・ボミ選手らの専属を務め、黄金期を支えた手腕はツアー関係者からも絶大な支持を集めました。風の計算やピン位置に対する落としどころの指示には一切のブレがなく、ミスショット直後でも選手の動揺を最小限に抑える的確な声掛けが光ります。
また、宮里藍プロの米ツアー挑戦を支えたミック・シーボーン氏のように、海外転戦のパイオニアとなったキャディの存在も忘れてはなりません。近年では、プロゴルファー資格を持つコーチ兼任キャディや、同年代の女性プロキャディ(栗永遼氏や大江香織プロのバッグを担ぐ仲間など)を起用し、和やかなムードでプレッシャーを逃がす選択をする選手も増加しています。「絶対的な軍師タイプ」から「同調・メンタル共感タイプ」へと、選手が求めるキャディ像のトレンドも多様化を見せています。