ホルモン焼きを家で作ると臭みが出たり固くなったりするのには、明確な科学的理由があります。最大の原因は、パック内に溜まった「ドリップ(肉汁)」と「酸化した表面の脂」です。内臓肉は筋肉部分に比べて雑菌が繁殖しやすく、表面の水分が空気に触れることで特有の獣臭を発生させます。これを洗わずにそのままフライパンへ投入すると、臭みが肉全体に再吸着してしまいます。
もう一つの落とし穴が加熱方法です。家庭用フライパンは焼肉店の網焼きや鉄板に比べて熱容量が小さく、冷たいホルモンを一度に大量に入れると表面温度が急低下します。その結果、焼き色が付く前に内部から水分が流出し、「焼く」のではなく「脂と水分で煮る」状態に陥ってしまいます。煮込まれた内臓肉はコラーゲンが縮んでゴムのような硬い食感になり、ジューシーさが失われてしまうのです。