キン肉マン屈指の最強タッグ技『マッスルドッキング』は一体なぜ生まれたのでしょうか。そのルーツは、作中屈指の激闘が描かれた「夢の超人タッグ編」にあります。過酷を極めるトーナメントを勝ち抜くため、キン肉マンと謎の覆面超人キン肉マングレート(初代:プリンス・カメハメ)によって結成された「マッスルブラザーズ」。悪魔六騎士の生き残りであるアシュラマンとサンシャインによる「はぐれ悪魔超人コンビ」の呪いのローラーに苦しめられる中、局面を一発で打開する決定打として編み出されたのがこの技でした。
作者のゆでたまご(嶋田隆司氏・中井義則氏)が過去の自著や特番インタビューで回想している通り、当時の少年ジャンプはアンケート至上主義の熾烈な現場でした。「読者の度肝を抜く、これまでにない合体技を描かなければ生き残れない」という極限のプレッシャーの中で閃いたアイデアが、キン肉マンの二大必殺技を縦に連結させるという前代未聞のビジュアルでした。
設定上の威力は、単体技の単なる足し算(1+1=2)ではなく、「単体技の10倍の破壊力」を誇ると明言されています。上段のキン肉バスターによる首・背骨・股関節への破壊圧力に、下段のキン肉ドライバーによる頭部・両腕・両脚への強烈なGと自重・落下エネルギーが直結。受けた超人は全身の関節を同時に粉砕され、リングマットごとリングの土台まで陥没させるほどの絶大な破壊力を叩き込みます。