本作を語る上で避けて通れないのが、第1話の冒頭でノエの手記によって語られる衝撃的なモノローグです。「これは、僕がヴァニタスと出会い、共に歩み、そして……彼を殺すまでの物語だ」という一文は、物語全体に拭えない悲劇の予感を投げかけています。
過去にはノエの無二の友であったルイが非業の死を遂げており、ジャンヌが背負う「処刑人としていつか自我を失う」という呪縛や、ドミニクが抱える自己犠牲の精神など、主要キャラの周囲には常に死の気配が漂っています。
ヴァニタス自身が抱える「蒼月の呪い」の侵食速度も深刻であり、二人が歩む道の先には、単なるハッピーエンドでは割り切れない壮絶な運命が待ち受けていることは間違いありません。