測定に用いる「道具」そのものを表す名詞「はかり」についても、ネット上では誤った認識が散見されます。「秤」と「量り」はどのように使い分けるのが適切なのでしょうか。
漢字の成り立ちから見ると、計量器具そのものを指す名詞は「秤」です。天秤(てんびん)や竿秤(さおばかり)、バネばかり、台秤など、物理的に重さを測定する道具そのものを漢字一文字で表す場合は「秤」を用いるのが正書法です。
これに対し、「量り」は動詞「量る」の連用形が名詞化したものです。単体で器具を指すよりも、「量り売り(商品の重さに応じて価格を決めて販売する手法)」や「目量り(目分量で量ること)」のように、計量する行為やプロセスを伴う複合語として用いるのが自然です。器具の名称として「量り」と単独表記するのは、文法的には代用表記の域を出ません。