豊川水系で取水制限が実施される理由は、主に「集水面積の狭さ」と「膨大な水需要」のギャップにあります。東三河地域は全国屈指の農業生産地帯(キャベツ、トマト、電照菊など)であり、自動車関連を中心とする一大工業地帯でもあります。
過去には2019年5月に、記録的な小雨により宇連ダムの貯水率が0.0%まで低下し、完全に干上がった事態が発生しました。この「令和元年の大渇水」では、最大で農業用水35%、工業用水30%、上水道10%の取水制限が敷かれ、地域経済に大きな衝撃を与えました。取水制限は、貯水率が一定ライン(例:30%、20%など)を割り込み、かつ向こう数週間のまとまった降雨が見込めない場合に、渇水調整協議会によって段階的に決定されます。