日本の秋を表現する和菓子の世界では、意匠を凝らした多彩なお月見菓子が揃います。月で餅をつく姿を連想させる可愛らしい「うさぎ饅頭」は、子供から年配層まで親しまれる秋の定番です。山芋を練り込んだしっとりとした薯蕷(じょうよ)生地に、上品なこし餡を包んだ職人技が光ります。
また、中秋節の本場である中国の風習を取り入れた「月餅」も根強い人気を誇ります。家族円満を願って円形に焼き上げられた月餅は、木の実や小豆餡がぎっしり詰まった重厚な味わいが魅力です。さらに、室町時代創業の老舗「とらや」が手掛ける季節の生菓子は、満月やススキを抽象的かつ優雅に表現した芸術品として、毎年予約が殺到する銘品となっています。