2015年8月に勃発した六代目山口組の分裂劇は、日本のヤクザ社会を根底から揺るがしました。当時、六代目体制の名古屋偏重に反発した五代目山健組や宅見組などの関西系有力組織が離脱し、井上邦雄組長をトップに据えた「神戸山口組」を結成しました。
しかし、その後の推移は六代目山口組側の戦略的勝利へと傾いていきました。警察当局による特定抗争指定暴力団への指定により、双方は警戒区域内での組事務所の使用や複数人での会合を禁じられ、身動きが封じられました。こうした包囲網の中、2021年には分裂の主力を担っていた山健組(中田浩司組長)が神戸山口組を脱退し、六代目山口組へ電撃的に復帰・合流を果たすという決定的な転換点を迎えました。
現在、神戸山口組側は直系組織の離脱や幹部の引退が相次ぎ、実質的な組織活動が極めて困難な状況に追い込まれています。表面上の武力衝突は沈静化しているものの、警察庁は依然として指定を継続し、残存勢力の動向を厳重に監視しています。