カマスを調理する上で絶対に知っておくべきなのが、市場に流通する主に2種類のカマス――「アカカマス(別名:ホンカマス)」と「ヤマトカマス(別名:ミズカマス)」の決定的な違いです。両者は見た目が酷似しているものの、肉質、脂質含有量、そして旬の時期が明確に異なります。
アカカマスは背ビレが腹ビレよりもやや後方にあり、体色が黄色から赤みを帯びています。脂の乗りが非常に良く、秋から冬にかけて脂質含有量がピークに達するため、刺身や塩焼きに最も適した高級魚として扱われます。一方のヤマトカマスは体色が青黒く、背ビレと腹ビレの位置がほぼ同一直線上にあります。水分が多いため「ミズカマス」とも呼ばれ、夏から初秋が旬となります。ヤマトカマスは水分を飛ばす「干物」や「フライ・唐揚げ」に仕立てることで抜群の美味しさを発揮します。