香の川製麺3玉同一価格の真相!閉店続出と丸亀製麺との違いを徹底解説

香の川製麺3玉同一価格の真相!閉店続出と丸亀製麺との違いを徹底解説

香の川製麺3玉同一価格の真相!閉店続出と丸亀製麺との違いを徹底解説に関する専門家の意見を分かりやすく解説いたします。

香の川製麺の代名詞ともいえるのが、うどんの玉数を1玉(並・約250g)、2玉(大・約500g)、3玉(特・約750g)から選んでも支払う金額が完全に同額という「3玉同一価格」のルールです。一般的なうどんチェーンであれば、大盛りへの増量で120円〜160円前後の追加料金が発生するのが常識であるなか、最大で総重量700gを超える麺をベース価格のまま提供し続ける姿勢は、外食業界の常識を覆しています。

なぜこのような破格のサービスが事業として成立するのでしょうか。フードビジネスの収益構造を取材すると、明確な2つの経済的合理性が浮かび上がります。

第1に、うどん麺自体の原価構成比の低さです。飲食業における原価(Fコスト)のなかで、最もコストを圧迫するのは肉や魚、卵、油などの副食材です。自社配合の小麦粉と水、塩から作られるうどん玉は、1玉あたりの純粋な原料原価が数十円程度に収まります。つまり、1玉を3玉に増やしたところで、増加する直接原価はごくわずかです。香の川製麺はこの原価特性を冷徹に計算し、「麺の増量コスト」を宣伝広告費の代わりとして大胆に顧客へ還元しています。

第2に、客単価を補うサイドメニューの併売設計です。「麺が3玉まで無料だから」と入店した来店客の心理には、強いお得感と心理的余裕が生まれます。その結果、注文レーンを進む途中に並ぶ揚げたての天ぷらやおにぎりを「浮いたお金でもう1品買おう」とトレイに乗せる行動が誘発されます。粗利の高い天ぷら(140円〜200円前後)やサイドメニューが同時に売れることで、結果的に店舗全体の客単価は750円〜900円台で安定し、健全な営業利益を確保できる仕掛けとなっています。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。