教習所の二輪教習において、服装の不備による受講拒否は日常的に発生しています。全国の指定自動車教習所指導員への聞き取り取材によると、受講拒否理由の約7割が「履物(靴)の不適合」、次いで「グローブの不適合」「肌の露出」となっています。
バイク教習服装NGの理由は、教習生の安全確保と車両操作ミスの防止という2点に集約されます。バイクは停止時や極低速時にバランスを崩しやすく、初心者の教習では立ちゴケや転倒が避けられません。その際、肌が露出していればアスファルトで皮膚が広範囲に削り取られる擦過傷を負い、マフラーやエキゾーストパイプ(走行直後は数百度に達します)に足が触れれば重度の火傷を負う危険性があります。
また、バイク教習長ズボン規定においても注意が必要です。丈が短く足首が見えるアンクルパンツや、ファッショナブルなクラッシュデニム(ダメージジーンズ)、伸縮性のみで強度のない薄手のレギンスパンツは、長ズボンとみなされず受講を断られるケースが大半を占めます。裾が広がったワイドパンツも、ステップやチェーン、ドライブシャフトに巻き込まれるリスクが高いため禁止されています。
指導現場では「教習生を危険に晒した状態で発進させることは、道路交通法および公安委員会の指導指針に反する」という共通認識があります。規定を満たさない服装で訪れた場合、教習所側は例外なく乗車を差し止める運用を徹底しています。