ネット上の掲示板やSNSでは、「内申点が足りていたのに不合格になった理由がわからない」という困惑の声が散見されます。この悲劇の裏には、受験生や保護者が陥りがちな2つの構造的な盲点が存在します。
第1の盲点は、「内申美人の落とし穴」です。定期テスト対策を徹底して中学校で内申点36〜38を獲得したものの、実力テストや広域模試での偏差値が55前後に留まっている生徒が、高倍率の松蔭高校に挑戦して当日点で弾き飛ばされるケースです。愛知県公立入試のマークシート導入以降、問題の即応力と読解スピードが強く問われるようになり、基礎的な暗記だけでは当日点75点以上の壁を越えられません。内申点のアドバンテージは、当日点数問のミスで容易に相殺されてしまいます。
第2の盲点は、「第一志望・第二志望の併願力学」です。尾張2群Bグループに属する松蔭高校は、第1志望校としても絶大な人気を誇りますが、同時に菊里高校や向陽高校、名東高校を第1志望とする学力上位層が第2志望として出願してきます。倍率が2倍台後半に達する局面では、こうした「上位校落ちの併願者」が枠を埋めるため、実質的なボーダーラインが前照灯なしに引き上がります。「松蔭高校を第一志望にしていたのに落ちた理由」の多くは、こうした上位層の併願流入を甘く見積もり、当日点で逃げ切れなかったことに起因しています。