逮捕当時、世間が最も困惑したのは田村修被告の輝かしいプロフェッショナルとしての背景でした。修被告は北海道大学医学部を卒業後、精神科医療の道を歩み、長年にわたり地域医療を支える中核病院に勤務していました。
主な勤務先であった勤医協中央病院(札幌市東区)では精神科科長などの要職を歴任し、患者や同僚からの信頼も厚い人物として知られていました。周囲の医療関係者による証言でも、「温厚で腰が低く、患者の話を丁寧に聞く優しい医師」「過激な言動とは最も無縁な人物」といった評価が大半を占めていました。
医療過誤やトラブルの噂もなく、地域住民のメンタルヘルスケアに長年貢献してきた名医が、自宅では猟奇事件の共犯者へと転落していたという事実は、精神医療界関係者にとっても計り知れないショックをもたらしました。