どれほど優れた栄養素であっても、体内に吸収されなければその真価を発揮できません。ここで決定的な役割を果たすのが、体内時計と消化吸収リズムを掛け合わせた「時間栄養学」のアプローチです。カゴメのリコピン研究チームが実施したヒト試験により、リコピンを飲むタイミングは朝が最も効果的であることが明確に実証されました。
試験では、被験者を「朝食時」「昼食時」「夕食時」の3グループに分け、同量のリコピン(トマトジュース換算)を摂取させた後の血中リコピン濃度を追跡測定しました。その結果、朝に摂取したグループは夕方に摂取したグループに比べて血中濃度の上昇度が最大で約3〜4倍に達することが判明したのです。
この劇的な差異を生む要因は、胆汁酸の分泌パターンにあります。リコピンは水に溶けにくく油に溶けやすい脂溶性の物質です。朝の食事刺激によって十二指腸へ分泌される胆汁酸がミセル(微細な油滴)を形成し、小腸上皮細胞からの取り込みを強力に後押しします。朝食時に少量の良質な脂質(オリーブオイル、牛乳、ヨーグルトなど)と一緒に摂取することで、トマトのリコピン吸収率はさらに向上します。