1990年代半ば、彼が活動を開始した当初、日本には「キャンドルアーティスト」という職業概念そのものが存在しなかった。ろうそくは単なる実用品か、冠婚葬祭の小道具に過ぎなかったのだ。その常識を打ち破り、日本のキャンドルアート業界そのものをゼロから切り拓いたのが、彼が設立した株式会社ELD shapesである。
巨大なろうそくを何本も組み合わせ、重厚でどこか原始的なエネルギーを感じさせる彼の造形美は、瞬く間にファッション界や音楽界を魅了した。巨大フェスティバル「Fuji Rock Festival」をはじめとする野外イベントでの空間装飾は、音楽体験と一体化した伝説的な演出として語り継がれている。単なる流行のインテリアではなく、人間の原始的な感覚を揺さぶるアートへと昇華させた功績は極めて大きい。