通常、バラ園といえば徹底的に管理された人工的な空間を想像するだろう。しかし、里山のバラ園は違う。雑草を目の敵にせず、あえて残す。そこにテントウムシやカマキリといった害虫の天敵を住まわせるためだ。自然の食物連鎖をそのまま畑の中に再現するアプローチである。
この栽培法により、化学農薬の散布はゼロになった。雨が降れば土壌の微生物が活性化し、バラは自らの力で病気を予防する。訪れた観光客は、マスクなしでバラの濃厚な香りを胸いっぱいに吸い込むことができる。この「深呼吸できるバラ園」という価値が、SNSを通じて瞬く間に拡散した。