インバウンドバブルとも呼べる現状に対し、制度面での新しいアプローチも動き出しています。特に飲食業界や観光施設から広がりを見せているのが、外国人向けホテル二重価格(あるいは国内居住者向けディスカウント)の導入議論です。
外国人観光客に対しては適正なプレミアム価格を設定し、日本の生活者やビジネス利用の国内居住者にはクーポンや会員制度を活用して割引を提供する仕組みが、実質的な二重価格モデルとして一部で試験導入され始めています。過度な価格高騰によって日本人が宿泊施設を利用できなくなる事態を防ぐ狙いがあります。
また、自治体レベルでのインバウンド宿泊税最新動向も見逃せません。東京都や京都市、大阪府などに続き、全国の地方自治体で宿泊税の新規導入や税率の引き上げが相次いでいます。徴収された税財源は、観光案内所の多言語化、ゴミ箱や公衆トイレの整備、交通渋滞対策など、オーバーツーリズム緩和のためのインフラ整備へ直接充当されるケースが増加しており、持続可能な観光地経営への転換が進んでいます。