当時の芸能界において、「イエローキャブ」という存在は異彩を放っていた。社長・野田義治氏のもと、野心と情熱を抱いた若手タレントたちがひしめき合っていた事務所だ。その看板を背負い、一気にトップグラビアアイドルへと登り詰めたのが佐藤江梨子と小池栄子である。
メディアの前では華やかな笑顔を見せていた彼女たちだが、その裏にあったのは壮絶な下積みの日々だった。連日のように繰り返される早朝から深夜に及ぶ撮影、過密な移動スケジュール、そして常に「次」を求められる激しいプレッシャー。ライバル関係としてメディアに煽られることも多かった二人だが、実際の現場では言葉以上に深い信頼で結ばれていたという。
「ロケ先の控え室やホテルで、二人が将来の不安や演技への想いを夜遅くまで語り合っていた姿が強く印象に残っています」と、当時を知るベテランスタッフは振り返る。同じ時代を駆け抜け、同じ痛みを分かち合えたからこそ、二人の間には他人が踏み込めない特別な絆が芽生えていたのだ。