実物の鑑賞機会が限られるなか、若冲のニワトリの魅力はデジタルプラットフォームを通じて世界中に拡大している。特に「Google Arts & Culture」などで提供される高解像度ギガピクセル画像は、肉眼では捉えきれない超微細な筆致まで観察することを可能にした。
画面を拡大していくと、鶏の目の中に描き込まれた小さなハイライトや、羽毛の先の一筋一筋の線描、さらには裏彩色の微妙な透け具合までが克明に浮かび上がる。遠く離れた場所からでも、スマートフォンやPC端末一つで天才絵師の息遣いを感じられる時代となった。実物の展示会場に足を運ぶ前のプレ鑑賞としても、デジタルアーカイブの活用は欠かせないツールとなっている。