プロ直伝の鰹のさばき方!身割れゼロの三枚おろしと生臭さを消す極意の詳細解説をご紹介します。役立つ情報がチェックできます。
春から初夏にかけて黒潮に乗って北上する「初鰹(上り鰹)」と、秋に親潮の冷たい海で餌を蓄えて南下する「戻り鰹(下り鰹)」。両者は同じ魚でありながら、肉質・脂質・水分量が劇的に異なります。さばき方と下処理においても、画一的な処理をしていては素材の良さを引き出せません。
項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価脂質含有量初鰹:約1.5%〜3.0%
戻り鰹:約10.0%〜15.0%超赤身魚の平均:約2%〜5%戻り鰹の脂乗りはトロに匹敵。脂による包丁の滑りに細心の注意が必要。水分と身質初鰹:水分が多く引き締まった赤身
戻り鰹:脂質が多く非常に柔らかい水分比率:約70%〜75%初鰹は余分な水分の脱水が命。戻り鰹は身割れの危険度が極めて高い。下処理の塩当て初鰹:強めの振り塩で15分脱水
戻り鰹:ごく薄く当てるか塩水処理魚体重の1%〜2%の塩分初鰹は塩で余分な水分を抜き旨味を凝縮。戻り鰹は脂が抜けないよう短時間で締める。おすすめの調理初鰹:タタキ(藁焼き・直火)
戻り鰹:厚切り刺身、漬け、しゃぶしゃぶポン酢・薬味多めが通例初鰹は皮目の香ばしさと爽快な酸味、戻り鰹は濃厚な甘味を活かすのが鉄則。
このように、初鰹と戻り鰹の下処理の違いを理解することは必須です。特に初鰹は筋肉内の自由水が多いため、柵取りした後にバットに並べ、軽く塩を当てて10〜15分置き、浮き出た水分を拭き取る「振り塩処理」を行うだけで、身の弾力と香りの純度が別次元へと向上します。
また、刺身用として皮を引く場合、カツオの皮引きを綺麗に行うコツを知っておく必要があります。鰹の皮は非常に薄く破れやすいため、尾側の端に指を引っ掛ける足場を作り、包丁を動かすのではなく「皮側を左右に小刻みに引っ張る」ようにして包丁の刃の上を滑らせると、銀皮(皮下の美しい銀色の膜)を残したまま美しく仕上がります。