1988年10月19日。川崎球場は、プロ野球史に永遠に刻まれる奇跡の舞台となった。近鉄バファローズのリーグ優勝がかかったロッテとのダブルヘッダー、通称「10.19決戦」である。すでに優勝の可能性が潰えていたロッテだったが、消化試合などという甘えは一切なかった。有藤通世監督率いるナインは、プライドを懸けて全力で近鉄に立ちはだかった。
第2試合、4時間18分のタイムリミットが迫る中、有藤監督による熱烈な抗議と判定への執念。球場全体を包む異常な緊迫感。結果は引き分けとなり、近鉄の夢は潰えた。死力を尽くして戦ったロッテナインの姿は、敗者なき名勝負として今もファンの胸を打ち続けている。