激変する市場環境のなかで、熊谷紙業株式会社が打ち出した最新の戦略は明快だ。従来の「集めて卸す」単純中継モデルを脱却し、排出企業と製紙メーカーをダイレクトに結ぶ高付加価値型のマテリアル循環へと舵を切った。同社の代表取締役は、資源の局地的な完全循環こそが地方都市から発信できる最大の競争力だと語る。
とりわけ注目を集めているのが、高精度な光学選別機と独自配合技術を組み合わせたリペレット・再生パルプ化プロセスだ。微小な異物混入すら許されない高品質再生紙の原料基準をクリアするため、受け入れ段階から出荷に至る全工程を自社基準で再設計。回収から再製品化までのリードタイムを大幅に圧縮し、製紙工場のエネルギー負荷を劇的に低減させている。