明るくチャーミングなパブリックイメージの陰で、プロのミュージシャンや音響エンジニアたちから常に絶賛されてきたのが、アーティストとしての卓越した技術力だ。リズム感、声量のコントロール、そして何よりも言葉の音節一つひとつに表情を与える語り口の巧みさは、同世代のシンガーの中でも群を抜いていた。
近年再評価されているのは、アップテンポなナンバーだけではない。『砂を噛むように…NAMIDA』に代表されるミディアムバラードや、過去にライブや番組等で披露されたカバー曲で見せた、切なくも艶やかな声のニュアンスである。声帯の震え一つにまで感情を宿らせるその表現力は、真の意味での「名歌手」のそれであった。