「一度たたむ紙で包んだら、そのまま何年も放置して大丈夫」と思い込んでいないだろうか。実は、これは和服保管における最もありがちな間違いの一つだ。
たとう紙は、着物の代わりに湿気や油分、空気中の汚れを自ら吸い取ってくれている。そのため、長期間使用していると紙自体が徐々に劣化し、表面に黄色や茶色の斑点(シミ)が浮かび上がってくる。この黄ばみは「これ以上、湿気や汚れを吸い切れません」というSOSサインだ。黄ばんだ紙を放置すると、吸い込んだ湿気が逆に着物へ移り、最悪の場合、生地にカビや変色をもたらす。
交換の目安は一般的に1年〜2年に1回。特に梅雨が明けた秋口の「虫干し」のタイミングで紙の状態をチェックし、カサカサ感がなくなったり変色が見られたりした場合は、迷わず新しいものへ交換しよう。