「自分も死んだら大自然の一部として鳥に還りたい」と考える自然派志向の人がいたとしても、日本国内で鳥葬を行うことは完全に違法です。法治国家としての公衆衛生と秩序を維持するため、厳格な法規制が敷かれています。
まず抵触するのが刑法第190条の「死体損壊・死体遺棄罪」です。遺体を刃物で解体する行為は死体損壊罪に該当し、3年以下の懲役に処されます。また、山林や海岸などに遺体を置き去りにして鳥に食べさせようとする行為は死体遺棄罪に問われます。本人が遺言書で「鳥葬を希望する」と明記していたとしても、自己決定権の範囲を逸脱した公序良俗違反となり、刑法上の違法性は一切阻却されません。
さらに、行政法規である「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」第4条において、「埋葬又は火葬は、墓地又は火葬場以外の施設で行つてはならない」と厳格に規定されています。日本における適法な死体処理は、原則として認可された火葬場での火葬、または限定的に認められた許可墓地での土葬に限られており、屋外で鳥類に遺体を摂取させる儀礼は法制上、成立し得ない仕組みになっています。