フォッサマグナがどのように誕生したのかを解き明かす鍵は、地球表面の岩盤の動きを説明する「プレートテクトニクス」にあります。
かつて日本列島はアジア大陸の東端に張り付いていました。しかし、約2500万年前から2000万年前にかけて大陸のプレート内部で大規模な地殻変動が始まり、大陸の縁が裂け始めました。この裂け目が現在の日本海です。
約1500万年前、日本列島は1本の棒状のまま離れたのではなく、東北日本は反時計回りに、西南日本は時計回りに、まるで観音開きの扉のように折れ曲がりながら大陸から離れていきました。その結果、引きちぎられた真ん中の接続部分がぽっかりと開き、水深数千メートルの深い海の底となったのです。これがフォッサマグナの原形です。
その後、海底火山活動や川から流れ込んだ土砂によって溝が埋め立てられ、さらに南からやってきた「伊豆半島(フィリピン海プレートに乗って北上してきた火山島群)」が本州に激突しました。この強烈な圧縮圧力によって海底だった地層が大きく押し上げられ、現在の山岳地帯や丘陵地帯が形成されたと地質調査によって裏付けられています。
日本列島の下では、ユーラシアプレート、北米プレート(またはオホーツクプレート)、フィリピン海プレート、太平洋プレートという4つの地球規模のプレートがせめぎ合っており、フォッサマグナはその複雑な衝突エネルギーが集中する世界屈指の地質特異点なのです。