在宅酸素療法を導入するにあたり、避けて通れないのが家計への影響です。HOTは厚生労働省が定める診療報酬ガイドラインに基づき、厳格な適用基準が設けられています。基準を満たせば、装置のレンタル料や保守点検費を含めて全額が健康保険の給付対象となります。
一般的な保険適用の基準は、安静時の動脈血酸素分圧(PaO2)が55Torr以下、または60Torr以下で睡眠時・運動時に著しい低酸素血症を認める場合などです。パルスオキシメーターによる経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)では、おおむね88%以下がひとつの目安とされます。
経済的負担を抑える上で見落としてはならないのが、身体障害者手帳の取得です。呼吸機能障害として認定されると、重度心身障害者医療費助成制度により窓口負担が無料または大幅軽減される自治体が多く存在します。また、24時間稼働し続ける酸素濃縮器の電気代に対して、月額1,000円〜3,000円程度の助成金を支給する自治体も増えています。病院のソーシャルワーカー(MSW)やケアマネジャーと連携し、導入と同時に申請書類を整えることが肝要です。