横になると息苦しいのはなぜ?心不全の危険サイン「起座呼吸」を徹底解説

横になると息苦しいのはなぜ?心不全の危険サイン「起座呼吸」を徹底解説

横になると息苦しいのはなぜ?心不全の危険サイン「起座呼吸」を徹底解説についての真相を徹底解説します。

医療現場の聞き取りや臨床データから浮かび上がるのは、患者本人や家族が異変を心臓病と結びつけられず、受診が遅れるという痛ましい現実です。

都内の急性期病院に緊急搬送された70代男性の家族は、当時の様子について次のように証言しています。「夜になると『息が詰まる』と言って布団の上に座り込み、壁に寄りかかって朝を迎える日が数日続いていました。本人は『気管支炎が悪化した』と思い込み、市販の咳止めを飲んで我慢していたのです」。搬送時、患者の肺音からは全面的な水泡音(ラ音)が聴取され、酸素飽和度は85%まで低下していました。

また、在宅療養の現場で看護師が最も注視する「観察項目」には、患者自身が無意識に行っている代償行動があります。

「最近、枕を2つ3つ重ねて高くして寝ていないか」「夜中に何度も起きて窓を開け、外の空気を吸おうとしていないか」「リクライニングチェアやソファに座ったまま眠るようになっていないか」――これらは起座呼吸の典型的な前駆行動です。訪問看護や家庭内ケアにおいて、以下の客観項目を日頃からチェックすることが急性増悪の早期発見に直結します。

  • 呼吸回数の増加:安静時に1分間の呼吸数が20回を超えていないか(健康成人は12〜16回)。
  • 頸静脈の怒張:45度の角度で座った状態で、首の血管が浮き出て拍動していないか。
  • 冷汗と末梢の冷感:手足の先が氷のように冷たくなり、爪の色が紫色(チアノーゼ)になっていないか。
  • 努力性呼吸:肩を上下させたり、小鼻を膨らませて必死に息を吸い込んでいないか。
渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。