布袋ファミリーが拠点をイギリス・ロンドンへと完全に移したのは2012年8月のことでした。当時50歳を迎えた布袋寅泰が「世界進出へのラストチャンス」としてギタリストとしての挑戦を決断したことが大きな契機でしたが、同時に重要視されたのが当時10歳だった娘の教育環境でした。
日本国内にいれば、どこへ行っても「布袋寅泰と今井美樹の娘」というレッテルがつきまといます。特別視されたり、過剰な好奇の目に晒されたりする環境から離れ、多民族・多文化が共生するロンドンで「ひとりの人間として自分の足で立つ力」を身につけさせたいという親心がありました。
布袋寅泰は過去の手記やインタビューにおいて、移住当初の苦労について次のように振り返っています。
「言葉の壁や生活環境の違いに家族全員でぶつかりながら、必死で生活の基盤を作った。娘も現地の学校で戸惑いながらも、持ち前のバイタリティで友達を作り、逞しく適応していった」
ロンドンのインターナショナルスクールや名門校で学んだ愛紗さんは、流暢なクイーンズイングリッシュを操るバイリンガルへと成長。その後、アートやカルチャーの世界的中心地であるロンドンの大学へ進学し、音楽やファッション、デザインに関わる豊かな感性を磨いていきました。