物語の発端は、羽田空港を目指して飛行していたシドニー発羽田行きG-WING 206便(ボーイング747-400型機、乗員乗客346名)の左メインエンジン炎上とランディングギア(着陸装置)の作動不全です。陸上への胴体着陸は大惨事を招くと判断した機長と海上保安庁は、日没直前の東京湾海面への「洋上着水」という極めてリスクの高い決断を下します。
東京マーチスの下川運用統括官の指示のもと、特殊救難隊をはじめとする海上保安庁の巡視船艇・ヘリコプターが集結。航空機は奇跡的に海面への着水に成功するものの、機体が水面に浮かんでいられる限界時間はわずか20分間と試算されます。浸水が進む機内から、仙崎や吉岡、美香らは300名を超える乗客を次々と脱出用シューターへ誘導します。
しかし制限時間が迫る中、沈みゆく機体後部に取り残された負傷者を救出するため吉岡が単身機内へ突入。直後、機体はバランスを崩して東京湾の海底へ完全に水没してしまいます。吉岡は乗客をエアポケットへ逃がすことに成功したものの、自らは残骸に足を挟まれ、酸素ボンベの残量がゼロとなり意識を失います。
日没後の暗黒の海中、嶋隊長の制止を振り切り、仙崎は海底深く沈んだ機内へと潜水。「絶対に誰も死なせねぇ!」という執念で吉岡の救出を試みます。しかし、二人を海面へ引き上げるための浮揚バッグを展開するには浮力が不足していました。その絶望的な状況を打破したのが、東京湾周辺に集まった無数の民間船舶(タグボート、プレジャーボート、屋形船、漁船)のサーチライトでした。下川の呼びかけに応じた一般船団が一斉に光を照射し、海上保安庁の潜水士たちと共に引き揚げワイヤーを支持します。
心肺停止状態で引き揚げられた吉岡に対し、仙崎は必死の心臓マッサージを継続。奇跡的に心拍が再開し、乗員乗客346名および救助隊員全員が生還を果たすという大団円を迎えます。エピローグでは、回復した吉岡が美香へプロポーズを行い、仙崎家には新たな命が誕生。大輔と環菜が夕暮れの海を見つめながら、命の尊さを再確認する感動の幕切れとなりました。