福原遥さんのキャリアにおける決定打となったのが、2022年度後期に放送されたNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』でのヒロイン・岩倉舞役への抜擢です。
朝ドラのヒロインオーディションは応募総数2,545人に達しました。過去の実績や「元Eテレのアイドル」という肩書きは一切通用しない実力主義の選考において、制作統括は「彼女が部屋に入ってきた瞬間、周りを包み込むような温かさと、芯の強さを感じた」と起用の理由を明かしています。奇しくも、飛行機作りと空への憧れを抱くヒロインの成長物語は、逆風を受けながらも地道に努力を重ねてきた福原遥さん自身の歩みと見事に重なり合いました。
放送当時のSNSやネット掲示板の論調を振り返ると、放送前の一部に見られた「子役上がりのタレントに朝ドラの重責が務まるのか」という懐疑的な見方は、放送が進むにつれて瞬く間に雲散霧消しました。とりわけ、ものづくりの街・東大阪の工場現場で周囲の職人たちに誠実に向き合う舞の姿に、毎朝涙を流す視聴者が続出しました。視聴者コミュニティでは「まいんちゃんが立派な大人の女優になった」という感慨を超えて、「福原遥の演技そのものに励まされる」という声が支配的になり、名実ともに国民的俳優としての階段を駆け上がったのです。